日本の宇宙産業政策を知るための3種の神器

日本の宇宙産業政策を知るための3種の神器

 日本の宇宙産業政策を知りたい。

 そのためには3つの文書が必読となります。

 ①宇宙産業ビジョン2030(2017年5月)

 ②宇宙基本計画(2016年4月)

 ③宇宙基本計画工程表(2018年12月)

1 宇宙産業ビジョン2030

 2017年5月に発表された『宇宙産業ビジョン』には,宇宙産業の成長目標やその実現にむけた課題・政策などが示されています。これを読めば,日本政府がどのように現状と課題を認識し,どのような政策を行おうとしているかが分かります。

2 宇宙基本計画

 宇宙基本計画は,宇宙基本法24条に基づいて,我が国の宇宙開発利用に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るために策定された計画です。

 日本の宇宙開発利用の最も基礎となる計画として位置づけられています。

 今後20年程度を見据えた10年間の長期的・具体的整備計画が示されています。

3 宇宙基本計画工程表

 「宇宙基本計画」に基づいて具体的な工程が定められました。それが工程表です。

 スタートアップやベンチャーとの関係で特徴的な箇所の一例を挙げると,新規参入を促進し宇宙利用を拡大するための総合的取組として,以下のものが挙げられています。

  • 宇宙ビジネス創出推進自治体とも連携し、これまで宇宙と関わりの少なかった分野も含めて、自動運転、農業、水産、環境、防災、国土強靭化など様々な分野・新たな地域での潜在的ニーズの掘り起しを行い、宇宙利用の更なる拡大を図る
  • 宇宙ビジネスアイデアコンテスト(S-Booster)、宇宙ビジネス投資マッチング・プラットフォーム(S-Matching)を通じたベンチャー支援についてアジア等の海外展開も含めて活動強化(アジア版S-Booster)
  • 政府衛星データのオープン&フリー化のためのデータプラットフォームのプロトタイプを年度内に整備。2021年度からの民間事業者主体の事業推進を見据え、ユーザの意見を踏まえた利便性向上を実現。
  • G空間プ ロジェクトの推進を図るとともに、2018年度に設置したG空間データの2次、3次利用を促す公的組織のあり方に関する検討を行う有識者会議での検討を踏まえた取組を推進
  • サブオービタル飛行に関して、民間の取組状況や国際動向を踏まえつつ、必要な環境整備の検討を行う

 日本の宇宙産業政策を知るには,この3つを読むことが重要となります。

(弁護士 北野隆志)

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