『宇宙産業ビジョン2030』とは何か01 ~第4次産業革命と世界的パラダイムシフト~

『宇宙産業ビジョン2030』とは何か01 ~第4次産業革命と世界的パラダイムシフト~

 日本の宇宙政策を知りたい。

 宇宙ビジネスに参入したい。起業したい。

 その場合,まずは『宇宙産業ビジョン2030』を見てください。

 2017年5月に発表された『宇宙産業ビジョン』には,宇宙産業の成長目標やその実現にむけた課題・政策が示されています。これを読めば,今日本政府がどのような認識でどのような政策を行おうとしているかが分かります。

 では,その概要についてみてみます。

 まずは,その副題に注目です。

 副題は「第4次産業革命下の宇宙利用創造」とあります。

 ここにいう「第4次産業革命」については「IoT、ビッグデータ、ロボット、人工知能等の技術革新による自律化・相互協調」と説明したうえで「社会的課題を解決し、消費者の潜在的ニーズを呼び起こす、新たなビジネスを創出する一方で、既存の社会システム、産業構造、就業構造を一変させる可能性がある。」と説明されています(p3)。

 これからの宇宙政策を考えるためには,正しい現状現状認識を持つことが必要です。

 少し前の宇宙産業のイメージと今日の宇宙産業には大きなズレがあります。

 それが,第4次産業革命であり,「NewSpace」革命宇宙ビジネスビッグバンです。

 そして,その世界的潮流から遅れている日本が,これからの10年どのような宇宙政策を行っていくのかまとめられた政策集が「宇宙ビジョン2030」なのです。

 宇宙ビジネスに取り組む場合にも,日本の課題や政策が書かれたこの「宇宙ビジョン2030」を熟読することがスタートラインとなります。

(弁護士 北野隆志)

 

 

 

 

 

 

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